代表メッセージ 代表メッセージ

創業以来、一貫して変わらないもの

HUGEを立ち上げた時、「街に必要なもの」「街にないと困るもの」を作らなくてはいけないと考えました。そして「街の資産になる」という理念を掲げたんです。それは僕の覚悟ですね。何が起きてもブレない組織づくり・レストランづくりをしていこう、と。「街の資産になる」とは突き詰めれば、「人」に行き着きます。お金を儲けて利益も上げないといけないわけですが、それがどこから生まれるのかと言えば、「お客様との信頼関係」。そうでなければ、我々はお給料を頂いても、「これってどういうお金なんだ?」と納得しないと思うんです。この街に来てくれてありがとう、この街でやらせていただいてありがとう、そういう産業しかこれからは生き残れないでしょう。

「食べる・飲む」という行為は生活の一部なので、我々もお客様の毎日の中で外食の選択肢に入れていただかないといけない。そしてそれはSNSのような流行り廃りではなく、ふとした時に「あそこイイよね」と話題にあがるような、リアルな「イイね」なんです。「サービスが良い」とか「ピザが美味しい」とか「便利だから」とか色々な「イイね」がありますが、それはお客様が決めること。この店にこれが足りていないんじゃないか、とか、こうなったらもっと良くなるんじゃないか、どの街に対しても同じモチベーションで店を作り、「よし!絶対に閉めることなくやるぞ!」という覚悟を持つこと。その想いが「街の資産になる」という言葉に含まれています。そうやって一店舗一店舗を丁寧に育ててきたから、街の皆様、そして社員たちからも一定以上の信頼が得られているのかな、と感じますね。

変えていくもの・目指していくもの

HUGEという社名には英語で「とてつもなく大きい」という意味があります。僕らはこれまでフランチャイズや暖簾分けというビジネスモデルを勉強してこなかったし、これからもやらないでしょう。丁寧にその街や施設に合った形を考え抜き、逃げずに長く街の資産として展開する。それが大前提です。その上で、信頼・信用が築けた暁には海外出店も可能になるでしょうし、創業の頃からの想いであるホテル事業であったり、教育事業(サービス学校の開校)も視野に入れています。

「RESTAURANT DAZZLE(銀座)」だけでなく、「RIGOLETTO BAR AND GRILL(六本木)」「RIGOLETTO WINE AND BAR(丸の内)」、「Hacienda del cielo MODERN MEXICANO(代官山)」等、年月を重ねるごとに店舗のリーダーやアシスタントの子たちが次々と新たな才能を開花させていく訳です。HUGEには「社長、もっと面白いことをやってください!」「もっとワクワク・ドキドキさせてください!」というエネルギーがある。いくつものレストランで人が育つ土壌ができてきているので、「その秘訣を教えてほしい、そのヒントが欲しい」という企業様はいらっしゃるのではないかと思っています。

HUGEが世の中に提供する価値

僕はこれまで37、8年に渡り、東京という街を中心に外食の変遷を見てきました。そんな中、ここ数年は高級店がどんどん個店化し、憧憬の的になっています。グルメガイドやグルメサイトがもたらした新たなマーケットは日本や東京をとても豊かにしました。ただ一方で「予約が一年先」という状況も生まれている。例えばどこかで偶然の出会いがあって、「明日、時間が空いたんだけど何か食べに行かない?」となった時に、その人気店の予約は取れないわけです。僕はこの東京というマーケットには、いつでも入れて一人あたり4,000~5,000円前後で食べて飲めるカジュアルダイニングの数が少ないんじゃないかと思っています。ある程度のサイズ感でないと、行きたい時に行けないんです。そのピースが足りない。だから僕はHUGEをやることにしました。HUGEの意味はそこなんです。だから店舗数や売上規模の拡大は追っていませんし、必要な数だけ作れたら良いと思っています。ニューヨークやロンドンのマーケットを見てきた時のことです。元気な老夫婦がお互いの指と指を触れながら食事を待っていて、とてもラブリーな空間だったのを目にした時、僕は「これからの日本もああなりたい」と感じました。そんな空間を提供しているレストランはとても素敵だと思いますし、その方々にお越しいただける店になりたい。エイジレスで、ジェンダーレスで、ナショナリティも関係ない。インターナショナルでサイズ感のある、TPOの間口が広いレストランバーダイニングがまだまだ東京には足りていないと思いますし、そこの価値提供をしていきたいです。

でも繰り返しますが、選ぶのはお客様です。今申し上げたのは僕のシナリオ。僕らが選ぶんじゃない、選んでもらうんです。ただ今のところは上手くいっている。上手くいっているからリピート率が高いんです。「RIGOLETTO BAR AND GRILL(六本木)」のリピート率は65%を超えていますし、「Cafe RIGOLETTO(吉祥寺)」のリピート率も70%近い。お客様について我々が想像することは自由だけれど、結局お客様が決めることですからね。我々は「これでいかがでしょう?」とご紹介しているだけですから。これからもお客様の声に耳を傾け、修正していくだけです。

HUGEが従業員に提供する価値

まず1つ目がワクワク感・ドキドキ感。僕たちは面接で必ずこんな質問をします。「なぜHUGEを選んでくれたんですか?」。すると多くの人が「(HUGEのサービスに触れて)ワクワク・ドキドキしたからです」とおっしゃいます。そこで聞き返すのは、「あなたが感じたワクワク・ドキドキを、今度は与える側になれますか?」。謙虚な人は「なりたいです」と、少し自信がある人は「なれます」と答えてくれます。次のステップは、「どうすればそれを実現できるか」。HUGEで働くなら、僕もワクワク・ドキドキしなきゃいけないし、スタッフもし続けなければならない。これがまず1つ目です。

2つ目はそれぞれのライフステージに合わせて長く働ける環境。店長やシェフになって仕事も覚えると、「次は独立したいな。もっと違うことをしてみたいな」とか、「店舗ではなく本部の仕事がしてみたいな」という人も出てきます。そこで僕が必ず言うことは、「今やっている仕事に終わりってあるの?今の店やチームづくりに満足してるの?」ということ。というのも、神様が個人に与えてくれた能力ってそんなに多くないと思うんです。僕はいつも「新川さんって何者?」って聞かれたら「サービスマンです」と答えます。僕より数字が得意な人はたくさんいるし、調理の上手なシェフもたくさんいます。それじゃあ、なぜレストランを経営できるのかと言えば、「サービスマンとしての光が見えたから」。突き詰めた先にあるものを、みんなにも知ってもらいたい。だから中途半端な動機であれば、あえてビシっと言うようにしています。

根底にあるのは、「あなたと長く付き合いたい」ということなんですね。これからは人が長く働ける会社を作っていかなくてはなりません。長く働くということは、様々なライフイベントにも直面する訳です。その時に会社には何ができるか。プライベートなことなので過度な介入はしませんが、「会社が信頼してもらえているか」が大切だと思うんです。だからまずは一人ひとりに興味を持つ、そしてできる限りのサポートを行いながら、寄り添い、共に喜んで共に悲しむ。本来日本が大切にしてきた社風・生業と言いましょうか。そういうことを価値として考えています。

一緒に働きたい方たち

HUGEに共感して、向き合ってくださる方です。少しでも疑心暗鬼になるなら止めておいた方が良い。新卒採用のスタート時には必ず正直に申し上げていますし、経営者である僕が言うことに意義があると思っています。そして、僕への共感も大切だけれど、これからあなたたちが選考過程で会うであろう新卒2・3年目の子たち、また面接するであろうリーダーたちと会って「違うな」と思ったら辞退したほうが良いよ、とも付け加えます。世の中にはそこが一気通貫してない組織が多い印象です。従業員数が1,000名を超える過程で残念ながらHUGEを離れるという選択をした人もいらっしゃいます。ですがイメージと違ったとか、こんなに忙しいと思わなかったとか、そういう人たちを含めても離職率は極めて低いと思います。
リアルな話をするなら、本能的に合わない人とは働かないほうがいい。僕の組織の考え方は性善説。一度信頼をしたら基本的に「一生付き合うつもり」でその人を受け入れます。苦手だなと思うとお互いに余計なエネルギーを使ってしまうので、その時は正直に「その考え方は僕とは合わない。理解できないです」とお伝えします。でもそれが嫌で辞めた人は一人もいないんじゃないかな。ただ、ここが大切なポイントなのですが、イエスマンじゃ駄目なんです。生き方は人それぞれだし、仮に合わなくてもこちらがそう思っているだけ。仕事において支障が起こりそうだから言っているだけなので、イエスマンではなく価値観に対する共感が必要だと考えています。

飲食・レストランを生業(なりわい)にする意義・楽しさ

2025年には団塊世代が世代のマジョリティになり、4人に1人が75歳という世の中を迎えます。またAIが僕らの暮らしに入ってきて便利になる一方で、残る職業と消える職業がかなりドラスティックに出てくるはずです。銀行の窓口がATMに、DVDレンタルがリアルショップからネット配信にいつの間にか代わったように、街に必要なものは変化しています。

ある記事では、2025年に需要が増しているであろう職業に「ラグジュアリーホテルの総支配人」と書いてありました。エンターテインメントやホスピタリティを起点としたビジネスがより一層必要になる、という風に僕は捉えています。そう考えると外食も大切なピースです。だから僕は世の中の皆さんに「レストランのゼネラルマネージャーってこんなにすごい仕事なんだ」と知ってほしい。そのくらい外食のマネジメントは世の中に必要だし、ポテンシャルや可能性のある仕事だと思っています。

これからは現場のアイデアが大切です。目の前にいるお客様の「こうだったらいいのにな」を解決できるサービスしか生き残れません。AIからデータ化なんてできない。当たりそうな料理を出して、当たりそうな従業員を揃えて…、それはどこでもやるわけです。でも、僕は外食というのは「デジタル時代に残る最後のアナログ」だと思うんです。世界規模で見た時に、リアルの疑似体験ができるリソースは既にできあがっていて、実店舗に行く理由は限られてきています。無くなりはしないけれど、必要数に収まっていく。でもアナログにしかできないものが集って、姿・形こそ変わったとしても、HUGEが考えるダイニングアウトに対して「やっぱりこれだよね!」と言ってもらえれば、働く人たちの雇用も守られるし、マーケット規模も広がっていくし、必要とされる産業になっていくんじゃないかなと思います。それは確信を持って言えますね。

レストランほどまっすぐで楽しい商売はありません。お客様が良い店だと言ってくださるポイントが、流れている音楽なのか、従業員のサービスなのか、料理や飲み物なのか、は誰にもわかりませんが、それを愚直に真摯に考えて、瞬時に「こういうものはいかがですか?」と提案し続けるのはまっすぐで楽しい。結果がすぐに出ますからね。失敗も繰り返しながら、成功体験を築き上げていけば、心の中に「よっしゃマーク」が出てきます。お客様へのアプローチを真摯に続けた結果、「ありがとう」の数が増えていく。ありがとうと言っていただける商売が、まっすぐで楽しい商売ではないでしょうか。険しい道のりではありますが、とても楽しいチャレンジです。